幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。

宮本武蔵は巌流島の決闘に遅れなかった!?　居酒屋の片隅で繰りひろげられる、奇天烈な歴史推理談義の行き着く先は？　第２回ミステリーズ！新人賞受賞作収録の傑作短編集。

仇討ちのために用意された建物―「檻」。いまここに七人の男女がいる。

人は、自分の悲しみのために涙する。

隠密廻りを解かれた後も、相も変わらぬ放蕩ぶりを貫く八巻卯之吉のもとに、大名の家中を名乗る美少年侍が現れた。

明治維新期。「武士」という職業がなくなり行き場を失った岩井五郎治は、遺された孫のために命も誇りも投げ出す覚悟を決める。

若くして頭髪が抜け落ちる奇病を主君の嗣子・千代之助に、侮蔑された１７歳の源太郎は、乱暴をはたらき監禁される。

大和新聞の政治部で、官房長官のトップリーグとして活躍していた松岡直樹は、史上最年少で特別編集委員になっていた。

下士上がりで執政に昇り詰めた桐谷主水。執政となり初登城した日から、忌まわしい事件が蒸し返され、人生は暗転する。

惨殺された父母の仇を討つ――しかし、ときは明治時代。

小兵衛は今も時折、二十六年前、門弟・滝の仇討ちに立会った際の、相手方の助太刀・山崎との死闘を思い出す。

盲目の武士をやさしくいたわる托鉢僧――旅の途中で出会った、年老いた二人連れが何故か秋山大治郎の心に残った。

パリに住む一匹狼・古郷聖司は、傭兵組織の首領・オルソップの仲介で仕事を受けた。

会津大名、加藤明成は淫虐の魔王ともいうべき暗君だった。

欧米の探偵小説に造詣の深かった著者綺堂は、作品の舞台を江戸時代に置き、四十五歳から六十五歳まで、二十年間を費やして本作品を書き上げた。

さびしげな花の色にたくして武家の老女が語る若き日の淡い恋とそれにまつわる仇討ちの話。―異色の表題作ほか名手会心の七編。

日本中が開国と攘夷に揺れる時世。

佐々木磐音は、南町奉行所定廻り同心・木下一郎太の相談を受ける。

「父の仇・柳井宗秀を討つ助っ人を雇いたい」渡り用人・唐木市兵衛は胸をざわつかせた。

薩摩を発った空也は肥後国人吉城下へ戻り、タイ捨流丸目道場の門弟として同世代の若者と稽古に励んでいた。

八代の湊を出た空也は、五島列島の福江島へと辿り着く。

材木商伊勢屋忠兵衛からの度重なる申し出に心揺れる、深川芸者のお文。

父にして剣術の達人である順斎が謎の甲冑武者に斬殺された。

隣に寝ているはずなのに、姿が見えぬ―。

仇討ちの父子を道場に居候させた豊之助だったが、どうやらその仇とは、江戸を騒がす火付け盗賊団の頭らしい。

人生暗転の瞬間は5分だった!51歳・銀行マン、転職の軌跡。

信州真田家跡取りの俊介は忠臣の仇討ちのため、ひとまずの目的地である久留米に到着。

山河豊かな小藩を舞台に、一途な愛を描く 仇討に出た男の帰りを待つ遊女、夫に自害された妻の選ぶ道、若き日に愛した娘との約束のため位を追われる男――傑作時代小説中篇集。

彦根藩の勘定方・三浦芳之助が斬殺された。下手人は御目付方・近藤虎次郎らしい。

殿中での吉良への刃傷沙汰により、浅野家は断絶され、赤穂浪士は仇討の機を窺う。

江戸城内の見廻りを終えた勘兵衛のもとへ、急報が飛び込んできた。番町で使番が斬り殺されたとのことだった。

“「死神」と呼ばれる殺し屋のターゲットになると、24時間以内に偶然の事故によって殺される”。

「日本殺人事件」(第48回推理作家協会賞受賞)著者が贈る語りの妙味溢れる新作短篇集。

５大捕物帳の一つ、人形佐七捕物帳の著者の横溝正史氏は、「佐七」以外にも多くの捕物小説を残している。

ハワイ帰りの飛行機事故。目が覚めると、そこはド田舎の村。

寝込みを襲われた。辛くも凶刃から逃れた信州真田家跡取りの俊介は頭をしぼる。

息を呑むような美人が訪ねてきた。関東仁友会の理事で、裏社会の情報提供してくれた首藤正邦の娘、茉莉花だ。

名探偵・墨野隴人が帰ってきた!陽気な未亡人・村田和子は、親友・春日アヤメから怪事件の相談を受けた。

将軍の実子・立石家良に、自らの家臣を殺されたことを知った鹿之介は、妖艶な女忍・るいと共に、仇討ちに乗り出す。

時は寛永、戦乱の世からわずか15年。 男たちが自らの生き様を貫けた最後の時代。

父親を殺された少年の仇討ちを助ける豪傑の活躍譚など４編。

所轄署から警視庁捜査一課に配属された兎束晋作は、八王子駅近くの公園で発見された女の変死体についての報告書を作成していた。

封建武家社会の掟に運命を翻弄される男たちを描いた表題作「熊田十兵衛の仇討ち」ほか、池波独特の世界が楽しめる時代小説11編を収録。

ドイツでの仕事ついでに、ロマンチック街道を観光中のクロロック一行。

病身の父に代わり、仇を討とうとする健気な少年を助太刀する植松頼助。しかし敵には六十人もの加勢があった。

図らずも三十二万石山羽藩の後嗣となった鹿之介は、隣藩の婿・立石家良に家臣を殺された。

霊岸島にある酒問屋の大店“泉州屋”の主・鐘左衛門が妾宅からの帰途、刺客に襲われた。

松の廊下の一件から時が流れ、赤穂藩士たちによる仇討ちの噂も下火となる中、左近は未だ堀部安兵衛たちの行方をつかめずにいた。

囲碁の口論から父を惨殺した笠原孫七郎を追って三十年。信州松本藩の夏目半介は仇討ち費用を人に貸して生計を立てる江戸暮らし。

年が明けた吉原で、客の懐中物や花魁の櫛笄が次々に盗まれる騒ぎが続いた。

播磨原にほど近い茶店で、狼藉を働いていたやくざ者を追い払った仇討ち旅一行。

忠臣の仇討ちのため、諸国を巡る真田家の跡取り俊介。念願の仇討ちを果たし無事江戸の地を踏んだ。

旅篭の柏屋に奇妙な客が…父の仇を追う十四歳の上沼大炊助・加奈母子と下僕の安五郎だった。

美しい女を争って剛剣がうなり、おのが愛を守ろうと女の“秘剣”が舞い、女敵討ちの悲しい剣が奔る。秘剣仇討ち小説集。

仇討（あだうち）といっても、理由はさまざま。この短篇集のキーワードは「色欲」と「仇討」。

斬首刑を受ける者が腰を下ろす場所、土壇場。

不破竜次は、元・新宿署刑事課強行犯係の刑事だった。

中山道馬篭の峠に谺が轟いた。凶弾は俊介ではなく、材木商人の左肩を抉った。

母の仇討ちと女兵士の使命を胸に、少年は、司令官のいる基地へ旅立つ。二人の男を殺すため、「濁り」のなかを僕は旅する。

安永五年、豊後岡藩の馬廻り役・神守幹次郎は、意に沿わぬ婚姻に苦しむ納戸頭の妻・汀女と出奔した。

貴船屋の企てを退け、無事お琴たちとの再会を果たした左近。